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┏【種族名】━━┳━━┓┃ミサカ-レプリカ...┃ ♀ ┃N :山葵(97号)┗━━━━━━┻━━┻【好感度:713】━━──【状態】普通 ひ° '⌒ヾ. ─ 、 , -、 こ ', ‐、 / ひ° _____} /___ こ ∠二二二二二二.イi 、 .仁二二二二二∠三;| \ / {三三三三三三三三} `、 . / / i i ! l i`Vハ ', / / / / { i l i ! | i Vハ l/i ,ィi爪八 从TiZiメ.}八 レ';! i | iィ'卞 T ヽ{ 卞 `iへ. ∨j/;l 、 | ノイ从 乂ソ 乂 ソ ノ }'⌒V ヽ i { 'う } i ! ノ八 - , ‐ ‐ '′ ト| ´/イ个 . ,_____ ,..イ i l | l从 { /{ {__,.ノ´} |八 } | ト| ハV゙. . .|_人_|. . . .)ハ|从| {.{ . . . \\/./ . . . . . /.厶 ,ハV . . . . \/. . . . . ././ } { l. . . . . . . . . .{╋}. {/ | ,ノ | . . . . . . . . . . . . . V | } |. . . . . . . . . . . . . ./ 八 ___________________________【持ち物】 電気球 |┏【.ステータス .】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ |┃ Lv. 30 H - 70/70 A - 47 .B - 32 .C - 56 .D - 47 .S - 68 |┃ Exp: 0/90 |┣【タイプ】━━━━━── |┃ 電気 |┣【特性】━━━━━━── |┃ 静電気 |┣【性格】━━━━━━── |┃ すなお |┣【努力値】 0 / 508 ━━━── |┃ H P - |┃攻撃.- |┃防御.- |┃特攻.- |┃特防.- |┃素早.- |┣【覚えてる技】━━━── |┃ ●10万ボルト ●電光石火 ●電磁波 ●影分身 |┃ |┃ 鳴き声 電気ショック 尻尾を振る 電磁波 電光石火 エレキボール |┃ 影分身 叩きつける 10万ボルト |┃ 気合パンチ 目覚めるパワー 光の壁 守る 雨乞い 八つ当たり |┃ 雷 恩返し 瓦割り 穴を掘る 空元気 眠る 投げつける 堪える |┃ フラッシュ 誘惑 草結び 身代わり 岩砕き |┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 【ばつぐん(4倍)】 --- 【ばつぐん(2倍)】 地面 【いまひとつ(1/2)】 電気/飛行/鋼 【いまひとつ(1/4)】 --- 【こうかなし】 --- ※山葵の技説明 147スレ目(220日目)、「ダークポケモン研究施設潜入 破壊依頼」で登場。 布束砥信に付けられていたミサカレプリカの一人。 バトルで使用されたが敗北し、モンスターボールでスナッチされた。 147スレ目(221日目)、美琴らと共にリライブを受け、正式にやる夫の手持ちとなった。 この時点で好感度100を突破しているため「友の絆」を獲得済。 148スレ目(223日目)、ミコトがやる夫に抜け駆けして告白するのを見て他のミサカレプリカたちと共に抗議。同時に告白してやる夫の恋人となった。 同時に「友の絆」が「愛の絆」に変化している。
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ESP 接触感応 サイコメトリー Psychometry 物体感応 オブジェクトリーディング Object-Reading 透視 クレアボヤンス Clairvoyance 遠隔視 リモートビューイング Remote-Viewing 遠隔聴覚 クレアオーディエンス Clairaudience 精神感応 テレパシー Telepathy 遠隔知覚 テレパス Telepath 予知 プレコグニション Precognition 後知 ポストコグニション Postcognition 催眠 ヒュプノシス Hypnosis 物体探索 ダウジング Dowsing 幻覚 ハルシネイション Hallucination 知識獲得 リーディング Reading 洗脳能力 マリオネッテ Marionette 記憶操作 マインドハウンド Mind-hound 肉体変化 メタモルフォーゼ Metamorphose PK 念力 サイコキネシス Psychokinesis 遠隔念動力 テレキネシス Telekinesis 瞬間移動 テレポート Teleportation 物体転送 アポート Apport 物体消去 デポート Deport 時間移動 タイムリープ Time-Leap 物体時間移動 テレテンポレーション Teletemporation 念写 サイコグラフィー Psychography 電操能力 エレクトロキネシス Electrokinesis 発火能力 パイロキネシス Pyrokinesis 冷却能力 クライオキネシス Cryokinesis 治癒能力 ヒーリング Healing 空中浮揚 レビテーション Levitation その他(管理人が考えました。) 完全再生 レフォーム Reform 魂握 ソウルハウンド Soulhound 方向転換 チェンジディレクション Changedirection 無効化 オールルース All-Lose 絶対領域 マイテリトリー Maieterretory 世界 ワールドネッテ Worldnette 精神掌握 メンタルハウンド mentaru hound 臨時更新します。
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┏【種族名】━┳━━┓┃ ボマー . ┃ ♀ ┃N :白┗━━━━━┻━━┻【好感度:336】━━──【状態】普通 _ ____ / ̄ ̄ l } ´ 丶 _ / ̄ 八 / __( ) l/ ´  ̄ ̄ ヾ / ´⌒` ´⌒`l ┃ ┃ |} l /_ヽ / \ ――― | l/ |リ ⌒i \ /´⌒i lヽl l | ( | | l l//l l l l//l | | |)\l | | 、 、 ノノ__ 、丿 | l | |\ l┴┴l /l / r ―t‐…― 、 ノ―≦ ミ  ̄ ――‐、 v/// T、 \ |  ̄ | \ノ_) / ――‐ \ ___________________________【持ち物】 炎のジュエル |┏【.ステータス .】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ |┃ Lv. 35 H - 103/103 A - 74 .B - 63 .C - 117 D - 67 .S - 106 |┃ Exp: 0/70 |┣【タイプ】━━━━━── |┃ 炎 ノーマル |┣【特性】━━━━━━── |┃ 猛火 貰い火 |┣【性格】━━━━━━── |┃ 無邪気 S↑↓D |┣【努力値】 252 / 508 ━━━── |┃ H P - |┃攻撃.- |┃防御.- |┃特攻.- 204 |┃特防.- |┃素早.- 48 |┣【覚えてる技】━━━── |┃ ●気合球 ●大文字 ●目覚めるパワー氷 ●電光石火 |┃ |┃ 体当たり 睨みつける 煙幕 火の粉 電光石火 火炎車 丸くなる ニトロチャージ |┃ スピードスター 【マグマストーム】 |┃ 気合パンチ 吼える 目覚めるパワー 日本晴れ 破壊光線 守る 八つ当たり |┃ ソーラービーム 恩返し 穴を掘る 瓦割り 影分身 火炎放射 大文字 岩石封じ |┃ 燕返し 空元気 眠る オーバーヒート 投げつける 堪える シャドークロー |┃ ギガインパクト ジャイロボール 誘惑 地均し 自然の恵み 身代わり 岩砕き |┃ 居合切り 気合球 |┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 【ばつぐん(4倍)】 --- 【ばつぐん(2倍)】 水/地面/岩/格闘 【いまひとつ(1/2)】 炎/草/氷/虫/鋼 【いまひとつ(1/4)】 --- 【こうかなし】 ゴースト ※白(ボンバーガール)の技説明 ※特性「貰い火」により炎無効 147スレ目(220日目)、「ダークポケモン研究施設潜入 破壊依頼」で登場。 布束砥信の手持ちポケモンの一人であったダーク化された人型ポケモン「ボマー」。 バトルで使用されたが敗北し、モンスターボールでスナッチされた。 147スレ目(221日目)に砥信を伴ってリライブ開始。 里の家へ帰る途中でケーキが落ちていて、それを食べたらダーク化したという(あまり味は美味しくなかったらしい)。 砥信の下着を覗いて色を暴露したりなどかなり残念な子で、砥信から物理的な制裁を受けていた。 やる夫がケーキをあげると約束したら心の闇が払われた。砥信が返却の申し出を拒否したため、正式にやる夫のポケモンとなる。 この時点で好感度100を突破しているため「友の絆」を習得済。 148スレ目(222日目)、やる夫によって「白」というニックネームを付けられた。 ボールの中ではタオカカ、ベネット、サーバル、ありす&アリスと仲良くなっている。 155スレ目(235日目)、以前していたガンプラバトルの約束を果たすためやる夫とコンビを組んで徳川家康&夕立のペアとガンプラバトルで戦い見事勝利した。 そのために核ミサイル装備型陸戦型ガンダムのガンプラを作っていたことが判明した。 肩は試作2号機のものに改造しているらしく、核爆発への拘りとして自身が核爆弾になるためにわざわざ撃墜されたときに爆発できるように改造しているようだ。 その際判明した陸戦型ガンダムの性能は206で本人にモデラ―スキルはまだないようだ。
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参加者名簿 【ポケットモンスター】 デデンネ サトシ タケシ 【魔法少女まどか☆マギカ】 巴マミ 暁美ほむら 佐倉杏子 【彼岸島】 宮本明 西山正一 忍者 【艦隊これくしょん】 球磨 天龍 島風 【とある科学の超電磁砲】 佐天涙子 初春飾利 【進撃の巨人】 ジャン・キルシュタイン エレン・イェーガー 【ジョジョの奇妙な冒険】 ウィルソン・フィリップス上院議員 ストーンオーシャンのグリーンドルフィン刑務所で豚の反対は鮭だぜとイカしたことを言った黒人調理師のおばさん 【キルミーベイベー】 ソーニャ 折部やすな 【ヒグマ・ロワイアル・オリジナル】 迷い込んだ突然変異の巨大ツキノワグマ 白人男性 【パシフィック・リム】 ハーク・ハンセン チャック・ハンセン 【実写版デビルマン】 不動明 【ゆるきゃら】 ふなっしー 【怪物王女】 フランドル 【ウルトラマンタロウ】 暴君怪獣タイラント 【HELLSING】 アーカード 【ドキプリ】 円亜久里 【D-LIVE!!】 ベン 【ニンジャスレイヤー】 バンディット 【テイルズオブエターニア】 リッド・ハーシェル 【コロッケ!】 コロッケ 【平成ノブシコブシ】 吉村崇 【キン肉マン】 ウォーズマン 【スーパーロボット大戦K】 ミスト・レックス 【Fate/zero】 バーサーカー 【ラブライブ!】 星空凛 【東方project】 古明地さとり 【ドラえもん】 源静香 【グラップラー刃牙】 範馬勇次郎に勝利したハンター 【銀魂】 坂田銀時 【流れ星銀】 銀 【コピペ】 イチロー 【私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!】 黒木智子 【キルラキル】 纏流子 【fateのどれか】 ギルガメッシュ 【仮面ライダー龍騎】 浅倉威 【ちびまる子ちゃん】 永沢君男 【ポケットモンスターSPECIAL】 カツラ 【るろうに剣心】 武田観柳 【からくりサーカス】 阿紫花英良 【SASUKE】 古館伊知郎 【ダブルブリッド】 高橋幸児 【フリーゲーム?】 なんか7が三つ並んでる名前の外人 【HUNTER×HUNTER】 一流のロッククライマー 【プーさんのホームランダービー】 クリストファー・ロビン 【テニスの王子様】 跡部景吾 【モンスターハンター】 ブラキディオス 【北斗の拳】 フォックス 【荒野に獣慟哭す】 アニラ(皇魁) 【遊☆戯☆王】 武藤遊戯 【スクライド】 カズマ 【魁!!男塾】 江田島平八 【仮面ライダー鎧武】 駆紋戒斗 【ブレイブルーシリーズ】 ハザマ(ユウキ=テルミ) 【クッキークリッカー】 クッキーババア 【Yes!プリキュア5】 夢原のぞみ 【魔法少女おりこ☆マギカ】 呉キリカ 【シャドウゲイト】} しんのゆうしゃ 【最終痴漢電車3】 鷹取迅 【人造昆虫カブトボーグV×V】 天野河リュウセイ 【GetBackers-奪還屋-】 赤屍蔵人 【Dies irae】 ラインハルト・ハイドリヒ 【ムダヅモ無き改革】 杉村タイゾー 【麻雀飛竜伝説天牌】 伊藤芳一 【咲-Saki-】 愛宕洋榎 【ビビッドレッド・オペレーション】 黒騎れい 【新世紀エヴァンゲリオン】 碇シンジ 【めだかボックス】 球磨川禊 【ガン×ソード】 ヴァン 【スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園】 狛枝凪斗 +その他外部勢力・主催関係者 【秘密結社鷹の爪】 総統 吉田君 菩薩峠君 レオナルド博士 フィリップ 【とある科学の超電磁砲】 御坂美琴 白井黒子 布束砥信 【Fate/ZERO】 言峰綺礼 ウェイバー・ベルベット ライダー(イスカンダル) 【スクライド】 劉鳳 【相棒】 右京 【獣電戦隊キョウリュウジャー】 Dr.ウルシェード 【羆嵐】 山岡銀四郎 【ドキドキ!プリキュア】 相田マナ 【食戟のソーマ】 田所恵 【アカギ】 鷲巣巌
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ささやかなる想いを星あかりのもとで 2 前編B ――帰国直前に行われた、上条(と美琴)の送迎会にて。(何だか、やたら見られてるような……) 表面上は、常盤台中学で培った完璧なお嬢様スタイルで佇み、にこやかに応対する御坂美琴。 なぜか日本語が普通に通じる。(堅苦しい雰囲気じゃないのは助かったけど、妙な顔ぶれよねコレ) 王家の人間もいるわりに、やたらとお気楽な会であった。 美琴の格好は、王女サマから借りた――着させられたと言うべきか――白いドレスをまとっている。 まわりの人々が普通に普段着であったり修道服であったりで、正装な美琴はまるで王家側の人間に見える。 日本人で、上条の手助けに駆けつけた最強クラスの超能力を持つ学園都市の少女。 国際色豊かな女性陣は興味津々であった。何より、上条当麻との関係に、である。 そもそも上条の傍らには、常にインデックスがいる。 だが、天草式十字凄教の調査により、どうやら上条とインデックスは恋人未満であると判明している。 実際観察してみると、上条からインデックスへの恋人っぽいアプローチが、皆無なのが分かる。肩や手すら触れない。 上条の本命は別にいる、おそらくは未知の世界、学園都市に! ということになったのだが…… そんなやきもきした面々の中に、子羊が投げ込まれた。御坂美琴である。 その力はエレクトロマスターという言葉だけで、謎のベールに包まれていたのだが……、戦争の最終局面にて。 彼女と、彼女に瓜二つな少女による、『空気中酸素のオゾン変換によるクレムリン・レポート作戦阻止』という離れ業で、一気に名前が広まったのだ。 上条当麻の本命第一候補はこのお嬢様か! と相成ったのは自然な流れであった。 美琴の許へ、そばかすの小柄なシスターなど、次々に質問攻めにやって来た。……上条に関する質問ばかりを。 にこやかに、『恩人です』『尊敬してます』『手助けに参りました』とひたすら堅苦しく、当たり障りなくかわす。(こ、このやたらとアイツとの関係を探ろうとする空気は何なのよ!?) 何故か、能力の方の質問がほとんどない。 これは、美琴が知らないことであったが――事前に根回しがされていたためである。 学園都市LV5、言うなれば学園都市の最高機密でもある。探っていると思われる行動は避けること、とされていたのだ。(アイツひょっとして、この人達みんなにフラグ立ててんの?) 上条の姿を探すと、インデックスを連れて王家の女性たちと話している姿が見える…… 相手女王よ、分かってんの!? と心で突っ込んでいると、緑のドレスを着た女性が美琴の視線に気付き、やって来た。 第三王女、ヴィリアンである。 ヴィリアンは、美琴があの時――地下鉄のシャッターで困っていた時、の上条の携帯電話の相手だったことも知って、前日に顔を合わせてから、この10歳年下の少女のファンになっていた。 美琴も、世間では無能と称されていた第三王女の噂は、……少なくとも別角度から見れば完全に誤っている事を知った。 というより、美琴までこの王女を守りたくなってくる。とんでもない人徳オーラを発する王女であった。(外からじゃ分かんないわね、このカリスマは。この人の為に笑って死んでいく騎士、一杯いるんじゃないかしら?) 事実、王女が近くに来たというのに周りのシスターを始め皆、萎縮もせず、にこにこと王女の真横に立っていたりする。「どうですか、皆さん? あの少年への想いを、ミコトは語ってくれましたか?」 周りの人々は皆、ブンブンと首を横に振る……「ち、違いますヴィリアン様! さ、昨日からご説明いたしております通り、彼は恩人でして、お役に立てるなら、と……!」「ねえ神裂。まさにミコトのような女性をヤマトナデシコと言うのかしら?」「ですね。清楚で凛とし、慎ましやかで、一歩引いて男性を立て、男性に尽くす甲斐甲斐しい女性……日本女性の鑑かと」 ヴィリアンが声を掛けたのは、先日ラストオーダーの件で同席していた神裂という日本人女性だった。 美琴はこの女性を見ると、あらゆるパーツで敗北感を感じるため、ちょっと苦手な感があったりする。 神裂の横には、美琴が以前から知っている人物がいた。五和である。 ただ、美琴もお久しぶり、と言う程の仲でもなく、五和もモジモジしっぱなしで、お互い微妙な空気のままだったが。(この人は……あの銭湯以来よね。こっち関連の人だったのねー……うぅ、色々負けてる……ちくしょー!) その後も、ちくちくと美琴は上条の関係をつつかれたが、幸いお嬢様モードが功を奏したのか、深くは追求されずに済み。 そうしている間に、女王エリザードが締めの言葉を語り始め、終会の雰囲気になって美琴がほっとため息をついた、その時。 ハッ、と美琴が気がついた時には、周囲の目がこちらに集中していた!「おっと、聞こえておらんかったか? ミス・レールガン。お主の技をひとつ、披露してもらってお開きにしたいが、どうだ?」 周りの人々がどよめいている。 誰も美琴の能力に触れずにいた所に、女王みずからの指名である。「は、はい? ひ、披露と申されましても、私の技はどれも破壊的で、お見せできるものでは……」 突然の指名に美琴はたどたどしく答える。小さな電光では締めとしては白けるだろうし、壁歩きはこの格好では無理である。「構わん」「……はい?」「破壊して構わん。ここに居る者共は、皆今回の戦争で戦ってきた者。ケガの一つや二つで泣き言は言うまいよ」「ひ、人もそうですが、部屋が滅茶苦茶になってしまいます!」「部屋なら尚更構わぬ。また創れば良い。……だが、お主とはもう相見えることは叶わぬかもしれぬ」「…………、」「御坂。俺が受ければ、それほど滅茶苦茶にならねーだろ。やろうぜ!」 上条が美琴に声を掛けた。 美琴はちょっと苦笑い風の上条を見て、同じように苦笑いし、……意を決した。「……分かりました。私の通り名でもあるレールガン、御覧くださいませ」 周りから、拍手の嵐が巻き起こった! それからのセッティング変更は素早かった。 部屋といっても50メートル四方はある大広間である。 真ん中は綺麗に片付けられ、相当の衝撃波が来るということで、グラス等の吹き飛びそうなモノは片付けられた。 向こう側の端に、受け手として上条が。距離は40メートル程、十分な射程距離だ。 真ん中に、ハンガーにかけられた甲冑が3つ。破壊力を示すためである。 あとはギャラリーが、めいめい好きな場所で座り込んだ。「――甲冑の破片にはご注意願います。あと、携帯電話など、電磁波の影響で壊れるかもしれません――」 美琴は思いつく限りの注意点を述べていった。 が、何故かもう皆ノリノリで、あまり聞いてくれていない。(どーなっても知らないわよ、もう……) 美琴は上を見上げた。シャンデリアはないが、照明器具の何かは落ちてくるかもしれない。「落下物はお気になさらずに。私が見ておりますから」 声を掛けてきた神裂に美琴は頷くと、改めて周りを見渡した。「それでは、参ります」 美琴はコインを握りしめた。コインは、イギリスの正式な硬貨。 女王の肖像画が刻まれていたが……美琴に手渡したのが他ならぬ、女王エリザードであった。使わざるを得ない。 右手を構えた上条を見据え、ピン! とコインを跳ね上げる。(ハンパに弾くと、甲冑を壊しきれずまっすぐ吹き飛んでアイツが危ない……、ほぼ全力でっ!) コインが美琴の構えた親指に戻ってきた。 インデックスは、見た。――美琴の腕と、上条の腕が、一本の光で繋がったのを。 オルソラは、見た。――光と共に、真ん中の甲冑が『消え』、左右の甲冑の一部が吹き飛ぶ瞬間を。 アニェーゼは、感じた。――ガシュ!!という音は、遅れてやってきたことを。 ルチアは、見た。――間髪入れず、御坂美琴の頭部が電光で光ったことを。 アンジェレネは、見た。――電光が吹き飛んだ甲冑の破片を捕らえたかと思うと、全て美琴の手元に引き寄せられた所を。――あとは、衝撃波による、暴風。 ◇ ◇ ◇「そうか、2人は無事帰国の途に着いたのだな」「はっ。あの少女はパスポートを所持しておりませんでしたが、その辺りの対応も問題なく。」「しかしあのレールガンとやら、驚いたものだな! あの威力がコイン1枚で、しかも指で弾くだけ、だと!」「そしてあの少年もやはり恐るべき、かと。あれを片手で平然と受けきるわけですから……」「どうだ騎士団長、お前がもし戦ったら?」「武器と認識できないので、私奴の『ソーロルムの術式』が効かず、ゼロにできないのが厄介ですな。ただ……」「くっくっく。少年が言ってたな。それ以前に戦うこと自体ない、か」『凄いように見えるでしょ? でも今の甲冑にカエルのキーホルダーでも付けとくだけで、コイツ撃てなくなるから!』 大声でからかった上条を、ドレスの裾をつまんで電撃で追いかけまわす美琴の姿を思い出し、エリザードは笑みを浮かべた。「いやしかし、いい子たちだ! 戦争を丸く収めてしまうのも道理と言う訳だ、ハッハッハ!」――そして、機内に場面は戻る。「はあ、最後もやりすぎたなあ……」「お前な、あんな冗談ぐらいで追いかけまわすとか。学園じゃねーんだからさ」「あ、あれは、レールガン見て皆引いていたみたいに感じたのよ。だから雰囲気変えようと……」「ほー。あれはそういうことだったのかよ」「絶対引いてたって! あーあ、最後までおとなしくしてりゃ良かった……」 美琴の感じていた通りであった。あの場にいた者は現実に引き戻されたのである。 ……魔術は魔力を使って精神を浪費するのに、この少女は指一本で汗もかかず、絶大な破壊力を持つ。 ……魔術は詠唱というワンアクションが入るが、この少女はノータイムで電撃を出せる。噂通りなら10億ボルトの。 そして、空気を電気分解できる、ネットワークもハッキングできる、そういった情報もインプットされている者たちは―― この白いドレスを着た少女の底しれなさに、畏れ慄いたのだ。 だが、上条の冗談で、皆我に返った。 この少女はチカラの使い方を知っている、『仲間』なのだ、と。――上条と同じ方向に、向かう限り。「ま……まあ、あれでエリザード女王も上機嫌で送り出してくれたしさ。良かったじゃん。パスポートも手配してくれたんだろ?」「あー、そうなのよね。私、身一つで飛び出してきちゃったからね……普通捕まるわよね、戦時中とはいえ。助かったわ」「お前……大丈夫か? その、帰ったら、さ……」「うん……まあ、何とかなる……のかなあ?」 美琴は話しながら、まあ停学は間違いないかなー、と思っていた。 無断欠席だけで済めば軽いが、戦闘機乗っ取りや、勝手な学園都市外活動あたりが引っかかれば、相当重くなる。 結局は、全て知っている上層部次第だ。美琴が考えてもどうしようもない。 どの道、常盤台中学は秩序を重んじる。能力者が集まる中学だけに、規律は厳しい。無罪放免だけは、ない。「私の心配より、アンタは自分の心配してなさいよ。出席日数やばいんでしょ?」「絶望的なんだよなー。補習で巻き返せるレベルじゃ、既に無い気がするんだよな」「まさか留年?」「ま、覚悟はしとかにゃならんかな。でも、お前は気にしなくていーさ。先生と考えるよ」「…………、」 世の中を救っても、この仕打ち。あまりに不条理だ。「もし……宿題とか勉強の話で解決するなら、呼びなさいよね!? さすがにそれぐらいは協力するわよ」「ああ。ってか、そういう時は、お前しか頼れねえからな。そんときゃよろしくだ」 美琴は頷き、一旦上条から視線を外してため息をついた。(こと勉強だけは頼ってくれるのよね……他のことも、頼ってくれればいいのに……)「ところで、あのミサカネットワークとやらに、入ったりしてるのか、お前?」「ラストオーダー単体とたまにアクセスしてる程度ね。ネットワークにはあんまり入る気ないし」「そうなのか」「1万人の意識が流れ込んでくるのは、さすがにね。それに……」「それに?」「ラストオーダーがね、シスターズの記憶には、お姉様が見てはいけないものがある、ってね。……想像はつくけど」「……だな」 アクセラレータに惨殺された記憶を、シスターズは全て情報共有で覚えているらしい。 感情豊かな美琴が見ようものなら、精神が崩壊するだろう。「だからまあ、非常時だけ、ね。たまにアクセスして異常ないかチェックするぐらいかな」「ま、それがいいよなー」 ちょっと上条が真面目な顔をした。「そういや、ミサカワーストの行方は……ネットワークでもわかんねえのか」「うん、全くアクセスログなし。アクセスできるはずなんだけどね」 あの凶悪な作戦阻止に、オゾン生成を提案したのはミサカワースト自身だった。シスターズで生成実績があったらしい。 実際、美琴は細菌兵器の漏れ対応を担当し、真に危険地帯へ踏み込んだのは、ミサカワースト、だったのだ。 必死で止める美琴にボディブローを入れ、美琴が悶絶している間に、ボロボロの身体で突っ込んでいった。――食い止めたことだけは明らかだが、その後、行方知れず。「あの子、『これを止めれば、私の存在にも意味があったってことだよね!』なんて、言ってさ……」「アイツが世界を救ったことは間違いねえ。――クソッ、元気でいてくれりゃいいが」 酸素を電気分解して高濃度オゾンを生成する。それで細菌兵器を殲滅しても、オゾンもまた有毒なのだ。呼吸もできない。 オゾンをまた酸素に戻せば呼吸は可能だが、もし細菌が生き残っていたら…… ともかく、超難度の作業である。「学園都市に帰っていいのかしら、って思うのよね、あの子の事を思うと……ミサカネットワーク頼りで、帰ってきちゃったけど」「居場所分かれば、ロシア待機のシスターズ動かせるもんな」「うん……どこで何やってんのかな」 美琴は飛行機の窓の景色に目をやって思いを馳せる。きっと元気でいる、ただアクセスに障害があるだけだ、と信じて……「ところでシスターズといえば、アンタ、妹達にどんな調教したのよ」 美琴は沈んだ気持ちを切り替えるかのように話し出した。上条をジト目で睨みつつ。「ちょ、ちょうきょうーー!?」「ちょっとだけ、アンタの事で知ってること……私の知らないような、ね、そういうのネットワークで教えてもらおうとしたらさ」 ごくっ、上条が唾を飲み込む。御坂妹との絡みは、一部美琴に知られるとマズイものがある……「まさに鉄壁のブロック。『秘密』の一点張り。ほんと肩書きだけの管理者だわよ」「……そもそも、何で俺のこと探るんだよう」「きょ、共通の知り合いはアンタだけでしょ! まず共通の話題で話を広げていこうと、そ、それだけよ!」「お前、新入生の友達作りじゃねーんだからさ……」「う、うるさいわねっ!」 空気を変えようとして、何だか墓穴を掘ったような気分になった美琴であった。「……あとラストオーダーね。あんな小さな子をあんな酷い目に合わせるなんて、まったく……」「しっかし、ラストオーダーの存在ってあぶねえよな。アクセラレータが保護してたってのも二重に驚いたけどさ」「すっごい危ない仕組みよこれ。外部信号を受け付ける仕様にするなんて、悪意以外の何ものでもないわ。でも今後は……オリジナルの私を、外部アクセスでウィルス仕込んだり操ったりは、多分不可能」 美琴はアクセラレータの話には乗ってこず、ラストオーダーの件しか触れなかった。「多分、て」「うん、やっぱLV5に至るまでにはさ、『開発』って名目で、色々あるわけでね。余計な仕込みがある可能性は否定出来ないの」 美琴は頭をトントンと指でノックした。「ま、エレクトロマスターの私を操れる技術あるんなら、もう誰が操られててもおかしくないけどねー。シスターズいらないわよ」「う~ん……こえー話だ」「あと、ウチの学校にいるLV5、心理掌握とかに気をつけないとヤバイわね。自分だけの問題じゃなくなっちゃった」 改めて上条は美琴を見やった。ミサカネットワークを引き受け、誰よりも深く、考えている。「それに、ラストオーダーに命令できるのは私だけだけど、ラストオーダーは私の命令を否定してもいい仕組みにしてある。絶対命令じゃないの。私が万が一おかしくなっても、ラストオーダーが否定してしまえば、大丈夫」「何か……」「ん?」「何か、俺にできることはないのか? 例えば、俺の右手でしか破壊できない電子ロックみたいな? 適当に言ってるけど」「……面白いわね。アンタがいないと解除されない、っての凄く面白い……うん、考えさせてもらうわ。でもアンタの能力、私も完全に把握してるわけじゃないからさ。微調整できなさそうな力じゃない?」「う~ん……」 上条は自分の右手を見つめる。「すまん。俺自身、把握してねーや」 ご丁寧に美琴はズッコケてあげた。ずらした身体を元に戻しつつ姿勢を正し。「アンタほんと適当ね!」「はっはっは! それで今まで生きてこられてるんだから、いーんだよ!」「なんでこんなヤツに負けるのかしら……ったくもう」 美琴はため息をつきつつも、いい雰囲気で話せていることに満足していた。 真剣な話であったり、他愛ない話でもあったりしたが、2人きりで邪魔されず話せるのは久々である。 少なくとも、想いを自覚してからは初めてであり……思ったより舞い上がらずに話せている。 結局、激昂したりむやみに電撃を発したりして、今まで雰囲気をぶっ壊していたのは自分だったと、改めて自分を省みる。 上条もやたら友好的(?)というか、おとなしめな美琴に少々驚いていた。 機内で電撃が使えず、シートベルトで暴れられない、ので御坂も観念したのか、と失礼なことを思っていたぐらいである。(しっかし、コイツ何でロシアまで来たのか、結局言葉濁すばかりで教えてくんなかったなあ) 上条を狙った特殊部隊を倒してくれたらしい事は聞いた。それの延長でロシアに来たとだけ。 しかし上条にしてみれば、その見たこともない特殊部隊の話をされても実感が沸かず。 聞き出すと理由らしいことを話すのだが、貸しだの借りだの力試しだの、回りくどい話ばかりでさっぱりわからない。(一緒に行動したらしたで、レッサーと何だかいがみ合ってたしなあ。ほんと騒がしい2人だったぜ……) ◇ ◇ ◇ しばし、思い出にふけっていた上条は、我に返った。(おっとっと。準備準備!) 講習は主要科目だけらしく、それでも教科書と問題集で結構な量である。これを事前に渡された。 明らかに難易度が高い。単純なレベルで、教科書の文字が小さく、密度が濃い。(これは……マジきつい) この目の前の山を3ヶ月で。少なくとも明日の日曜は丸一日、予習しておく気概は必要だろう。 深くため息をつきつつ、一枚のプリントを手に取る。講習場所と、担当者が記してあった。「布束砥信さん、なあ。どんな人だろ」――長点上機学園、特別講習初日。「自習室B、此処か……」 上条当麻は、その教室の前で佇んでいた。 こちらの校舎はあまり人気がないようだ。おそらく特別教室系が集中しているのだろう。(3年の布束砥信さん、か。怖い人じゃなけりゃいいなー) なんせ今までの担任、月詠小萌先生は何だかんだいって激甘先生である。 厳しいのには慣れていない上条であった。 ガラス越しに中が見える。既に黒髪の女生徒が居る。 意を決した上条は、ドアを遠慮がちに開けた。振り向いた女性を見て。(こ、怖そーだ! これはちょっと大変な3ヶ月が予想されます!) 上条は幸せな日々は諦めた表情になって、一歩教室内に踏み込んだ。 後ろ手でドアを締め、頭を下げる。「え、え~と」「初めまして、布束砥信よ。よろしく。専攻は生物学的精神医学、テスタメントの研究やってるわ」「は、初めまして。上条当麻、です……って、テスタメント?」『特別講習ってのはあれやろ、テスタメント? そーでもせんと、カミやんが編入なんて無理やって』(青髪ピアス……テメエのジョークはマジだった! シャレになんねーって!) ガクガクブルブルと震えだした上条を気にもとめず、布束は口を開いた。「ふ~ん、貴方が……あの怪物を止めた男、ね」「怪物?」「私はね、シスターズのテスタメントを開発した人間。それで全部、分かるでしょう?」 あの実験の関係者だと!? 上条の震えは吹っ飛んだ。 つまり怪物とは、アクセラレータの事か。 そして、あの2万人のシスターズのテスタメント開発……コイツが、コイツがあの悲劇の元凶なのかっ!? 上条の驚き・怒りは予想通りだったのだろう。布束の態度は変わらない。「……アルフレッド・ノーベルはダイナマイトを発明した。後の世界の激変は、ご存知の通りね。私は、テスタメントを開発した。ノーベル同様、自分の発明が、何を引き起こすかを『分かっていた』のに。被験体のシスターズと話して、目が覚めたけど、ね」「何故……俺に話した? 隠しておくこともできた話だよな?」「Because、感謝の言葉を述べたかった。あの実験を止めてくれてありがとう、と。そしてシスターズの実験の邪魔をして捕まっていた私も、それに乗じて逃げ出せたから……脳だけの機械にされてたかも」「邪魔? ……良心の呵責ってヤツか?」「ま、正解ね。And、逃げ出せたのは」 布束は手を挙げた。 それが合図だったのか、ドアの開く音に、振り向いた上条は言葉を失う。「御坂……!?」 御坂美琴が、苦笑いしながら、そこに立っていた。「何話してたの……じゃなくて、話してたんですか?」「実験の話よ。捕まった私が貴方に助けてもらって逃げ出せた時の話」 ああ、と美琴が頷く。 上条は、美琴が一連の話を承知していると知って、驚愕する。「み、御坂。その、諸々の事を全部知って、……コイツを許したのか?」「ん~、まあね……って!」 布束砥信のローリングソバットが上条に襲いかかっていた! 「年上に『コイツ』はないでしょう。それ以前にも敬語は気になっていたけど。……however」 上条は、不意打ちにもかかわらず、あっさりと手で払い落としていた。「さすが1位を倒しただけあって、強いわね」「いきなりなんで蹴るんだ!」 上条がわめく。「布束さんは、そういうの厳しいのよ。コイツなんていっちゃだめ」(それにしても、なんて反射神経してんのよ。私はあのソバット、普通に食らったのに)「それより御坂! さっきの話もそうだけど、なんでここに!? その制服は何だ!」 長点上機学園の制服を着た美琴が、引きつった顔で頭をポリポリと掻きながら、上条から目をそらす。「えーとね…………無期限停学、食らっちゃった。ははは……」
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多重能力 概要 一人で全く異なる作用の能力を複数持ち、それらを同時に扱うことの出来る能力者のことを、 当wikiでは多重能力者、およびその能力群を総称して多重能力と称し、アンノウンに分類している。 実際の多重能力者のパターンとしては以下のものが挙げられる。 ①能力者としての特殊ケース ②能力移植・改造 ③能力作用の特性 ①はそもそも「能力は一人一つ」という原則を破るもの。 複数の能力を扱えるキャパシティと才能を最初から持っている、 多重人格者がそれぞれの人格で別個の能力を有しているパターンがこれに当たる。 ②は本来持つ能力とは別の能力を外部から移植された場合のもの。 基本的に高いリスクを伴い、使用者の人格・肉体や所持する各能力そのものが破綻しているケースも多い。 ③は能力複製能力のように、能力の作用として一時的に複数能力を扱えるもの。 能力者当人が元々持つ能力は一つのみだが、並行して複数の能力を扱えるのならば多重能力と同義だろう。 また以下のように、一つの能力しか持たないが、見かけ上多重能力になるパターンもある。 ①下位互換作用の使用 ②能力体・能力エネルギー貸与 ③能力者の身体特性 ④能力の副次効果 ①の例として、万物に作用するサイコキネシス能力者が、水や風を操るものが挙げられる。 水や風のみを操作対象とする能力者がいる以上、 (専門性・精密性の差はあるかもしれないが)これらの能力には上下関係が存在する。 能力として下位互換にある作用を扱うことは多重能力ではなく、単に操作する対象が異なるだけである。 無論、その能力で操作できる範囲にその作用があることが前提。 ②は二人以上の能力者が、一方へ能力生成物・能力エネルギーを貸し与えている場合。 能力によって生み出した武器・道具の貸与、他者の干渉による肉体強化などがこれに含まれる。 ③は能力者当人の身体的特性が能力のレベルにまで昇華しているもの。 ミュータントのように、当人の能力と関係なくその肉体自体が元々人間の限界からかけ離れている者を指す。 ④は能力の作用を補助する副次効果を能力として利用しているもの。 電気操作能力者が周囲の電気量を知覚したり、毒ガス生成能力者が毒物に耐性を得たりすることが一例である。 これらはあくまで、能力を精密かつ安全に使用する上で最低限必要なものであることが前提であり、 それをメインの作用として過度にプッシュすると多重能力として扱われやすい。 +コラム:能力は一人一つ ユグドラTRPGでPCが持てる能力は原則一つまでであり、複数の能力の所持は認められていない。 ただし、多重能力の解釈や線引きは人によって異なる。 上記の副次効果を多重能力として扱う場合もあり、また操作対象の範囲が広くてもNGとなることがある。 また能力を再現した装備、いわゆる能力兵装もアンドロイドやロボット以外は装備できない。 能力者はもちろん、たとえノーマルであっても能力に覚醒する場合があり、多重能力になってしまうためである。 能力兵装とまでは行かなくとも、外付けのアイテムによって作用が変化するタイプの能力もNGになる時があり、 セッションに出る場合は他のPLやGMと事前によく相談し、互いにはっきりとした線引きをしておいた方がよいだろう。 ただし、多重能力、およびそれに準ずる能力は本来公式のルールとして禁止されているため、 トラブルを回避するためにも、GMがダメと言った時はおとなしく引き下がるべきである。 アンノウン +... →/ 【打撃】【斬撃】【射撃】【火傷】【凍傷】【電撃】【毒】【特殊攻撃】【物理防御】【精神防御】【物理無効】【強化】【弱化】【成形】【回復】【罠化】【拘束】【隠蔽】【情報収集】【浮遊】【高速移動】【特殊移動】【広範囲】【相互変換】【多重能力】【自律能力】
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消えゆくあいつの背中を追って 2 御坂美琴は学園都市の中を走っている。彼女は、病院から突然姿を消した上条当麻を探していた。(……ったく! あの馬鹿は!)上条は病気のため、満足に動くこともできないはずだ。そんな状態の彼が、どうして姿を消したのか。おそらくは、御坂妹から上条自身が狙われている事を伝えられたのだろう。たとえ上条が動けなくなったとしても、彼を守ろうとする人は大勢いるだろう。当然美琴もその一人だ。しかし、上条はその事を良しとするだろうか。逆に、自分を守った人が傷つけられる可能性を恐れるのではないか。それならばいっそのこと……(考えてる事バレバレなのよ!)上条のいる場所に当ては無い。そのため、美琴には心あたりにある場所をひたらすら走り回るしかなかった。「きっと、ミサカがあの人に、狙われているという事を伝えてしまったからです…… と、ミサカは激しい後悔の念に苛まれながらお姉さまに報告します」美琴と携帯電話で連絡を取り合っている御坂妹の声が聞こえてくる。「アンタが落ちこむ事はないわよ。悪いのは全部、勝手にどっかいったアイツなんだから」「しかし……」「いいから! そんなことより、アイツを探すのに集中するわよ」「了解しました……とミサカは力無く答えます」「こら、そんなにしょぼくれてちゃ、見つかるものも見つからないわよ……って」美琴の言葉が途中で途切れる。「お姉様?」「……いたわ」美琴の視線の先には、見覚えがある鉄橋と、その上でたたずんでいる上条の姿があった。――― 「やっと見つけたわよ」上条のすぐそばまで近付き、美琴が声をかける。「……御坂か、奇遇だな」「ふざけないで! アンタ、こんなところで何しようとしてんのよ」二人の間にしばし沈黙の時間が続く。やがて、上条は全く違う話を始めた。「俺さ、なんかこのままだとすげー迷惑をかけちまいそうなんだ」「迷惑?」「お前も知ってるんだろ? 俺がコールドスリープ状態になったら、どっかの連中が狙いに来るって」「……」美琴の沈黙を肯定と受け取って、上条は言葉を続ける。「それも、めちゃくちゃ物騒な奴ららしいじゃねえか……参った参った」「心配しなくても、アンタの事は私たちが守るわ」「……余計なお世話だ、っていったらどうする?」「ふざけんな、って言いたいところだけど…… どうせアンタには動けないんだし、大人しく守られてるって選択肢しかないのよ。 いっつも回りをどんだけ心配させてるか、逆の立場になって一度味わえばいいわ」上条の言葉に対して、美琴は落ち着いて対処できていた。どれも、ここにくるまでに想定していたものだからだ。「たしかに、お前の言うとおりなんだよなあ……」上条は一度ため息をついた。「だから動けるうちに……ってここに来たんだけどな」その言葉を聞き、美琴は厳しい表情で上条を見据える。「させないわよ」「……冗談だよ。まあ、病院を出たときはわりと本気だったんだけどな」「アンタね、私達がどれだけ心配したかわかってんの!?」「……わりい」そう答える上条の声は非常に弱弱しい。「仲の良かった奴が、急にいなくなるのはきついもんな」「急になにを……」「夢を見たんだ」「夢?」どうして急にそんな話を、と不思議がる美琴にかまわず、上条は話を続ける。 「ふと目が覚めたら、みんながおめでとうって言ってくれたんだ。 そこで俺は、ああ、病気が治ったんだって思った。嬉しかったよ。俺だって死にたくねえしな。 んで、きっと御坂が治してくれたんだろう、お礼いわなきゃなって思って、お前を探したんだ。 でも、お前はその場にいないんだ。なんかおかしいなって思ってたら、唐突に気付いちまったんだ。 ほら、俺がコールドスリープに入ったら俺を狙いにくる連中がいるって話があっただろ? お前は、その連中から俺を守って……」上条はそこで一旦言葉を途切れさせた。「そこで目が覚めた。夢の設定だからいろいろおかしいんだけど、 あのときは現実感ありまくりで全身から震えがとまらなかったよ。 あんな未来もあり得るかもって思うと、怖くてしかたなかった。 それで、何か俺にできることはないのかってずっと考えてた。 ……で、気がついたらここにいた」美琴にも上条の気持ちは理解できた。もし立場が逆だったら、自分は上条同じ行動を取るかもしれない。しかし、だからといって上条を見逃すわけにはいかなかった。「それでも、アンタがいなくなったら……」上条がいなくなったら、私達が悲しい。そう言葉を続けることは美琴にはできなかった。その言葉は上条を追い詰めるだけかもしれない。「わかってるよ。俺が死んでみんなが安全になったとしても、 それじゃみんなに、あの夢の立場を逆にして押し付けてるだけだよな」「……そうね」「そんなことはわかってるんだ。わかってるんだけどよ……」上条は美琴から視線を外す。そのまましばらく黙り込んだ後、意を決したように声を絞り出した。「だったら、俺には何ができるんだ? 何もできねえのか? このまま黙って眠ってるしかねえのか?」その言葉は、美琴へ向けたものではなく、上条が自身に問いかけたものだったのだろう。しかし、その言葉は美琴の胸に突き刺さった。美琴には、上条の問いに答えることができない。実際に、今の状況では上条ができることは何も無いのだ。美琴が思い悩む一方で、弱音を吐き出して少し楽になったのか、上条は少し落ち着いた声で美琴に謝った。「わりい。せっかくお前が頑張って俺を助けてくれようとしてるのに、こんな弱音吐いちまって」「べ、別に謝らなくても……」「そういや、前にもこんな事あった気がするな」上条の脳内に、ハワイでのグレムリンとの戦っていた時のことが思い浮かんだ。あの場で、上条は失敗を犯した。そして自棄になり、身を捨てても自分の道を突き進もうとしていた。そんな時、その重荷を一緒に背負うと声をかけてくれた少女がいた。「あの時も、お前が近くにいてくれたんだよな」その後、危険に晒すことを恐れて置き去りにしてしまったが、美琴の言葉は上条に救いを与えていた。「あの時と一緒で、お前と話したらちょっとだけ気が楽になったよ。ありがとな」そう言って、上条は再び視線を美琴に戻す。少し落ち着きを見せた上条とは逆に、美琴はより辛そうな表情をしていた。 「御坂?」上条が呼びかけても返事はない。美琴は上条が心の内を吐露してから、ずっと考えていた。上条の苦しみは、自分が想像しているよりはるかに大きかった。こんな状態の彼に、何せず、じっと眠ってすべてが終わるのを待っていろというのは正しいのだろうか。いや、きっと正しくない。もっと他に、いい方法はないのだろうか?安全で、上条に無駄な心配をかけさせなくてもよい方法が。そもそも、上条がコールドスリープに入らなければならないのは、彼を治す準備に時間が必要だったからだ。その時間を短縮することはできないのか。それは、本当に手を尽くした上でのリミットなのか。まだ何か、手は残っていないのか。そう考えた瞬間、美琴の頭にあるアイデアが浮かんだ。「ごめん」「え?」「私が間違ってた」「御坂? どうしたんだよ急に」美琴の真意が読めず、聞き返す上条。「時間に余裕があると思ってた。 私は心のどこかで、アンタを眠らせた後、アンタを守りながらゆっくりと準備をすればいいって思ってた。 ……でも、アンタはそれじゃ嫌なのよね」「それは……」肯定したいが、それは自分のわがままなのではないかと思い、上条はすぐに返事ができない。「だったら明日……いいえ、今日中に、アンタを治せるようにする」美琴は上条に向かって宣言する。「……無理だろ。気を使ってくれるのは嬉しいけど、いくらなんでもそんな都合のいい話が」「アイデアはあるわ」「……マジかよ」「解決しなきゃいけない問題が別のところで残ってるけど……でも、絶対になんとかする。 危険な事も、何一つ起こさせない。だから……」美琴は両手で上条の右手を優しく包み込み、自らの胸の前に移動させる。上条自身は気づいていなかったが、その右手は美琴と会ったときからずっと震えていた。「だから、アンタは何も怖がることなんかないのよ」美琴のその言葉は、上条の不安を取り除きたいという思いだけではなく、絶対に上条を助けるんだという自らへの誓いでもあった。美琴の強い想いが熱となり、腕を通り、絶望で冷たくなっていた心に流れ込んでくる。そのように上条は感じた。気が付くと、上条の手の震えは止まっていた。 「……はは」「何よ」「いや、なんでだろうな。正直何するのか全然わかんねえんだけど、 お前の顔見てたら、もう大丈夫な気がしてきた」これがお姉様パワーってやつなのかね、と上条は軽口を叩き始める。「な、何よ。人が真剣に話してるってのに……」美琴が文句を言おうとしたところで、二人の背後で車のブレーキ音が鳴った。そこには救急車が停まっており、その中から御坂妹が姿を現した。「報告を受けたので急いで来てみれば……何をやっているのですか。 ずるい、という感情をミサカは隠しきれません」「うわわっ!?」急いで上条の右手を離す美琴。「お姉さまは二人の世界に没頭していたのですね。とミサカは呆れます」「ぼ、没頭してない! ああもう、んなこと言ってないで早くコイツを病院まで連れて行くわよ」照れ隠しをしながらも、美琴と御坂妹は二人で上条を救急車に乗せた。その後、美琴は御坂妹に頼みごとをする。「悪いんだけどさ、後はアンタ一人でやってくれる? 私はこれから行かなきゃいけないところがあるの」「それはかまいませんが……あの人に付き添わなくてよろしいのですか? とミサカは問いかけます」「ちょっとね、あんまり時間が残ってないのよ」「それでは私があの人と二人っきりになれますね。とミサカは漁夫の利を得た事に気付き、高揚した気分になります」「はいはい……それじゃ、まかせたわよ」そう言って、美琴はその場から離れようとする。その瞬間、その光景を見ていた上条の心の中に、言い表しようのない不安が沸き起こった。美琴に会うのは、これが最後かもしれない。なぜだかそのような予感がした。気がつくと、上条は美琴を呼び止めていた。「御坂」走り出そうとしていた美琴は、上条の言葉で立ち止まる。「何?」「いや……なんかよくわからねえんだけど。……また、病院に戻ってくるよな?」「当たり前でしょ? 何言ってんのよ」「そうだな……悪い」何かを心配しているような上条の様子を、美琴はしばらく眺めていた。しかし、その後上条が何か言うこともなかったので、美琴はその場を離れる事にした。――― 美琴は、友人であり風紀委員でもある、初春飾利へと電話をかけていた。「初春さん、ちょっとお願いがあるんだけど、今いい?」「はい、大丈夫ですよ」「風紀委員としてはちょっと問題ある内容なんだけどね、人を探す協力をして欲しいの。 ……学園都市の監視カメラの映像から探せないかしら」「ええっ!?」「今すぐに力を借りないといけない人がいるの……お願い」美琴の頼みごとは、風紀委員の職権を超えていた。そのため初春は一瞬躊躇する。しかし、美琴がそのことを想像できないとは思えない。だとするなら、きっと何か事情があるはずだ。だったら自分がやることは一つ。大事な友人のために、初春は危ない橋を渡る覚悟を決めた。「わかりました。名前とか学校とかわかれば、調べられると思います」「名前は布束砥信、長点上機学園の生徒よ」「了解です……所属データを見つけました。監視カメラの映像と照合させて、どこかでこの人が写ってないか調べます」そして、1分もたたないうちに初春は布束を見つけだした。どうやら長点上機学園の近くにいるようだ。「ごめんね。もし怒られたら、私が謝るから」「気にしないでください。御坂さんの事ですから、きっとこれは大事な事なんですよね?」「うん。……初春さん、ありがとう」「いえいえ。それに、私は証拠を残すような事はしませんから、問題ありません」「そ、そう。心強いわね……」初春があまりにも自身満々なため、逆に少し不安になった美琴だったが、言葉には出さないでおいた。――― 学園都市、第18学区。能力開発のエリート高が集うその学区の中を美琴は走っていた。彼女が持っている電話から声が聞こえる。「御坂さん、その人は1分前に次の角を右に曲がって行きました」「オッケー。ありがとう初春さん」美琴が道を曲がると、目的の人物が見つかった。「久しぶり、かしらね」「あなたは……」「アンタに用があるの」長点上機学園の制服を着たその少女の名は布束砥信。かつての絶対能力進化実験の際に、美琴と面識のある人物だった。突然の来訪者に驚いている布束の次の言葉を待たずに、美琴は質問をぶつける。「アンタ、学習装置《テスタメント》ってのに詳しいのよね?」布束砥信、長点上機学園の三年生。彼女はかつて、妹達を用いた絶対能力進化計画の中で洗脳装置(テスタメント)と呼ばれる装置の開発に携わっていた。彼女は一度、危機的状況に陥ることがあったが、現在では普通の学生生活を送るようになっていた。「……用件は何かしら」「その前に、場所を変えましょう」その場ではそれ以上話ができないということで、二人は場所を変えた。 美琴が布束を連れてきたのは、閉鎖されている研究所の跡地だった。そこは、かつて妹達の研究が行われていた場所だった。美琴は布束に上条の状況と、時間に猶予が無い事を説明する。そして一瞬で必要な知識を得るために、学習装置《テスタメント》を使うことができないかと尋ねた。「そのために、こんな場所までつれて来たというわけね。 学習装置《テスタメント》については……たしかに、理論上は可能ね」「本当!?」「However, やめておいた方がいいわね。危険が伴うわ」「……多少危険だからって、引くわけにはいかない状況ってことを理解してくれないかしら」一度ため息をつき、布束は言葉を続ける。「たしかに、妹達にしたように、貴方の脳へ学習装置《テスタメント》で必要な知識を書きこむ事は可能よ。 ただし、まっさらな状態だった妹達の脳と、今の貴方の脳は状態が違う。これが何を意味しているかわかる? 学習装置《テスタメント》は貴方の脳のすでに保存されていた情報を、別の情報で上書きしてしまうかもしれない。 そうなった場合、記憶や人格に影響が出る可能性がゼロとは言えないわ。」布束の言葉を聞き、美琴は息を飲んだ。学習装置によって人格が変わる、あるいは記憶が消えてしまうかもしれない。そうなってしまった場合、今、こうして考えている御坂美琴は消え去るということだろうか。一瞬、途方も無い恐怖にとらわれる美琴だったが、すぐに視線を布束に戻した。「それでも、私はやらなきゃいけないのよ」記憶や人格を失ったとしてもかまわない。美琴の視線には強い意思が込められていた。布束はもう一度ため息をつき「私に協力する義理は無い、と言いたいところだけれど…… そうね。あの実験に関わった一人として、貴方への罪滅ぼし代わりにはなるかもしれないわね」美琴に協力することを了承した。その後、布束は少し離れた場所にあった棚まで行くと、そこから何かを取り出し、美琴に渡す。「学習装置《テスタメント》の準備には少し時間がかかるわ。その間にこれを使いなさい」渡されたものは、数個のボイスレコーダーだった。「ボイスレコーダー? 何に使うの?」若干の沈黙の後、布束は答えた。「杞憂に終わればいいのだけれど、もしもの場合への備えといったところよ。 貴方が今の貴方であるうちに、知り合いに遺言でも残しておきなさい」遺言。その不穏な単語に、美琴は息をのむ。布束は美琴の反応を待たずに、学習装置《テスタメント》が設置されている部屋へと入っていった。しばし呆然としていた美琴だったが、やがて気を取り直すと、気合を入れるために自らの両頬を軽く叩く。「ったく、何ビビッてんのよ。 どんなことでもするって決めたんでしょ。覚悟を決めなさい」そう呟いた後、美琴はボイスレコーダーのスイッチを入れた。――― 学習装置《テスタメント》での知識の書き込みが終わり、装置の中から美琴が姿を現した。「気分はどうかしら」「……特に、変わったとは思わないわね。ったく、アンタ脅しすぎよ」美琴は文句を言いながらも、手に持ったメモのようなものを眺めている。それは事前に作った記憶のチェックリストであり、美琴は何か忘れていることがないかどうかを調べていた。「うん、問題なさそうね」どこかホッとした様子の美琴に、布束が話しかける。「一応、脳の精密検査もした方がいいと思うのだけれども」「今はいいわ。とにかく時間がないの」「そう」「……アンタにはお礼を言わなくちゃいけないわね」「必要ないわ。私が過去にしてきたことを思えばね」「それでも、ありがとう」「……」その後、少しの会話を交わした後、美琴は上条の待つ病院へ向かった。その場に残された布束は手に持っている。ボイスレコーダーを眺めながら呟いた。「これは回収しなくてよかったのかしら。あるいは、忘れてしまったのか……」
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能力奪取 概要 対象の能力を奪い、自分の物にする能力。能力変質と能力複製の両方の性質を持つ。 奪われた側は能力を使えなくなるが、特定の条件を満たすと能力を取り戻せるものもある。 奪った能力は能力複製と同じく自分の能力として使用できるが、 能力の応用法までは奪えない、それぞれの能力の使用条件を満たさなくてはならない欠点もある。 (ただし、解析の副次効果によりこれを克服しているものもある) いくつ能力を同時に奪って保持できるかは能力による。 敵の能力を奪い、無能力者に出来るという点で能力複製の進化系と言える強力な能力だが、 奪う際に非常に難しい条件をクリアする必要があるものが多い。 アンノウン +対象の能力を奪う能力 対象の能力を奪う能力 → 能力干渉 / 能力奪取 対象の能力を奪う能力。 奪われた側は能力を使うことが出来なくなり、自分は奪った能力を自在に使うことが出来る。
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能力変質 概要 自分や他者の能力を書き換えて異なる能力にする、または新しい能力を付け加える能力。 能力複製と違い、ゼロから新しい能力を構築することが可能であり、 非能力者もこの能力によって新たな能力を獲得することが出来る。 数ある能力の中でも特殊な能力だが、能力の変質そのものは珍しいものではない。 事故や暴走による能力変化や、非能力者の能力覚醒もこれに含まれる。 能力変質能力は、通常これらの変化に伴う脳や肉体の負荷を無視して任意に生体を改造する能力であり、 能力無効化と並んでごく限られた者だけが持つ高レベルな能力と言える。 アンノウン +... →/ 【打撃】【斬撃】【射撃】【火傷】【凍傷】【電撃】【毒】【物理防御】【精神防御】【物理無効】【成形】【回復】【罠化】【拘束】【隠蔽】【情報収集】【浮遊】【高速移動】【特殊移動】【広範囲】【相互変換】【多重能力】【自律能力】
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能力複製 概要 対象の能力を解析・コピーして自分の能力にする能力。 その能力をどれだけ再現できるか、またコピーした能力をいつまで維持出来るか、 コピーした能力をいくつまでストックしておけるかは能力による。 単純な技術や姿・体質をコピーする技能複製、複製変化と異なり、 対象だけが持つ独自の能力を手に入れられることが特徴。 ただしこの能力単独では対象の身体・精神・技能的なステータスまではコピー出来ないため、 単純に地力で負けている場合、自分を相手の劣化品にしてしまうことが欠点と言える。 副次効果として能力解析が付随する場合も多く、単純な解析能力としても利用できるが、 解析に成功してもその能力の応用法までは分からない場合が多く、 その強みを100パーセント発揮できる場合は少ない。 上記の通り、自分より地力のある相手に対しては効果の薄い能力だが、 裏を返せば自分より地力の劣る相手に対して、不測の事態無く100パーセント勝つことの出来る能力とも言える。 集団戦になれば、味方の強力な能力をコピーしての戦力強化にも利用できるだろう。 対応力・判断力こそ必要だが、安定感においては他の能力の追随を許さないのが能力複製能力の強みである。 アンノウン +... →/ 【打撃】【斬撃】【射撃】【火傷】【凍傷】【電撃】【毒】【物理防御】【精神防御】【物理無効】【成形】【回復】【罠化】【拘束】【隠蔽】【情報収集】【浮遊】【高速移動】【特殊移動】【広範囲】【相互変換】【多重能力】【自律能力】